【6月5日講演一部先行公開】その塩飴、足りてますか?食品別・塩分含有量シミュレーション
- toshotta
- 5月26日
- 読了時間: 3分
こんにちは。救急専門医・産業医です。
熱中症予防には「水分」だけでなく、電気を送るためのケーブルの役割を果たす「塩分」が不可欠です。
今回は、現場でよく口にする食品の塩分量を比較し、効率的な補給について解説します。
1. 食品・補給アイテムの塩分量比較
大量の発汗を伴う現場作業では、0.1〜0.2%濃度の塩分補給が推奨されます。主要なアイテムの「食塩相当量」を比較してみましょう。
アイテム | 推定塩分量(1個/1本あたり) | 特徴 |
経口補水液 (500ml) | 約1.5g | 【ベスト】 吸収速度が速く、計算された配合。 |
カップラーメン (1杯) | 約5.0g〜6.0g | 【要注意】 1日分の目標(7.5g未満)の大半を占める。塩分過多に注意。 |
おにぎり (具入り1個) | 約1.0g〜1.5g | 昼食のベース。梅干しや鮭など具材によって変動。 |
スポーツドリンク (500ml) | 約0.5g〜0.7g | 糖分も含まれるため、エネルギー補給にも適する。 |
塩飴 (1粒) | 約0.1g | 補助用。これだけで発汗分を補うのは困難。 |
2. 「塩飴だけで大丈夫」という誤解
現場で「塩飴を食べているから安心」という声を聞きますが、数値で見ると不十分なケースが多いです。
1時間の激しい発汗で失われる塩分:約1.0g〜2.0g以上(個人差あり)
塩飴で補う場合:1時間に10粒〜20粒食べなければ計算が合いません。
塩飴はあくまで「水やお茶を飲む際のサポート」であり、メインの補給は飲料や食事で行うのが効率的です。
3. 水・お茶を「積極的に」活用するコツ
「水やお茶」を積極的に飲んでいただきたいですが、それだけでは塩分が不足します。
基本戦略:水やお茶を飲む際は、塩飴やタブレットのセットを考慮。朝食や昼食の塩分量で調整しましょう。
お茶のメリット:お茶は利尿作用がそれほど強くないため、塩分と一緒に摂れば優れた補電飲料になります。
カップ麺の注意点:お昼にカップラーメンを食べると塩分は十分摂れますが、喉が渇きやすくなります。午後の作業に向けて、意識的に水・お茶での水分補給を組み合わせてください。
産業医からの結論
飲料での摂取をメインにする(水・お茶には必ず塩分をプラス)。
塩飴は「お守り」と考え、15分おきの水分摂取に合わせて口にする。
昼食(おにぎり等)でしっかりベースの塩分を作る。

【告知】6月5日の講演で、具体的な「充電術」を伝授します
「何を、いつ、どれくらい飲めば、効率よく充電できるのか?」
当日の講演では、この比喩をさらに深掘りして、現場ですぐに使える熱中症対策をお伝えします。
日時: 2026年6月5日(金)14:00〜16:00(受付13:30〜
場所:おかやま西川原プラザ 大会議場B・ギャラリー 定員120名(増枠)
主催:岡山労働局・労働基準監督署
共催:岡山県労働基準協会、岡山産業保健総合支援センター
内容: 熱中症「おせっかい」のすすめ
~人事労務が踏み込むべき、一歩先の現場管理~
本格的な夏が来る前に、正しい知識という「装備」を整えましょう。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。


