【擦り傷の新常識】消毒薬はもういらない?まずはご家庭の「水道水」で洗うべき理由
転んで膝や手を擦りむいたとき、救急箱から真っ先に「消毒液」を取り出していませんか?
子どもの頃、「痛いけどバイ菌をやっつけるため!」とシュッとスプレーされた記憶がある方も多いと思います。
しかし現在の創傷治療において、家庭での擦り傷に消毒薬は基本的に不要です。
1. なぜ「消毒薬」はいらないのか?
消毒薬は確かに細菌をやっつけてくれます。しかし同時に、傷口を一生懸命治そうとしている自分の正常な細胞まで攻撃してしまうのです。
細胞がダメージを受けると、皮膚の再生が遅れ、かえって治りが悪くなったり傷跡が残りやすくなったりします。
傷の感染を防ぐために本当に必要なのは、「強い薬で殺菌すること」ではなく、「異物や菌を物理的に洗い流すこと」なのです。
2. 洗浄には日本の「水道水」がベスト!
では、何で洗い流せばよいのでしょうか? 特別な消毒液や滅菌水を用意する必要はありません。ご家庭の「水道水」が最も適しています。
日本の水道水は水質基準が極めて厳しく、衛生面で世界トップクラスの安全性を誇ります。「雑菌が入るのでは?」と心配する必要はまったくありません。
洗うときは、溜めた水に浸すのではなく、蛇口から出る「流水」をそのまま傷口にしっかり当てて流しましょう。
擦り傷ができたら、まずは慌てて消毒液を探すのではなく、洗面所や台所の水道へ直行して流水を当てること。これがきれいに早く治すための第一歩です。
次回は、流水で洗う際に最も大切で、ちょっぴり痛みに耐える必要がある「異物の擦り落とし方」についてお話しします。



